馬刺しは母乳に良い!?妊娠・授乳中に馬刺しを食べるメリットとは?

2020年5月3日

妊娠中や授乳中は食事に気を付けるように、とよく言われますよね。
自分の食べたもの飲んだものが赤ちゃんに影響するとなったら当然のことです。

特に言われるのが「生ものは食べるな」。
それでは、豊富な栄養とヘルシーさで人気の馬刺しも食べないほうがよいのでしょうか？

私の結論から言えば、「食べても問題なし」です。
なぜそんなことが言えるのか？馬刺しを食べるメリットとは何か？について解説していきます。

「生ものを食べるな」のワケ

そもそも、なぜ妊娠中や授乳中に生ものを食べるなと言われるのか？
それは、食中毒のキケンがあるからです。

O-157やサルモネラ菌などは、生の食材を食べることで感染のリスクが高くなります。
こうした大腸菌などは牛や豚などの生肉に生息していますが、加熱することで死滅しますから、しっかり火を通してから食べるように言われたという方も多いでしょう。

食中毒になると、嘔吐や下痢、発熱などの症状が表れますよね。
妊娠中であれば、こうした症状で子宮が刺激されて最悪流産や死産といった影響があります。
特に注意したいのが、先天性トキソプラズマ症です。
死産や流産、あるいは障害児が産まれるリスクが高くなってしまうのです。

授乳中であれば食中毒が移るといったことはありませんが、そもそも授乳が辛くなります。

しかも、妊娠中や出産直後は母体の免疫力が低下しています。
普段よりも病気にかかるリスクはもちろん、重症化する可能性も高くなります。

こうした理由から、食中毒を防ぐために「生ものを食べるな」と言われるのです。

それでは、同じ生肉である馬刺しもまた食べるのを控えた方がよいのでしょうか？

馬刺しは食べても問題なし

通常の馬刺し専門店で出される馬刺しなら、食べても問題ありません。食中毒にかかるリスクはほかの生肉に比べて圧倒的に低いです。

なぜなのか？
それは、馬肉の特徴と衛生管理にあります。

馬は牛や豚などに比べて体温が高いので、そもそも寄生虫が繁殖しにくいんです。
ですから、他の生肉に比べても食中毒になるリスクは低くなります。

それでも生の馬肉に含まれている可能性がある寄生虫が、トキソプラズマとリステリアです。
トキソプラズマは肉の中心温度67℃以上もしくは-12℃以下で死滅、
リステリアは45℃以上もしくは-1.2℃以下で死滅します。

ですが、馬肉は-20℃で48時間以上冷凍処理されることが義務付けられています。
つまり、馬刺し専門店で出される馬刺しなら、こうした寄生虫は死滅しているので感染のリスクはありません。

馬刺しは食べても問題なし、という理由がここにあります。
（ただし、解凍して冷蔵庫にずっと保管していると感染のリスクはあるので、食べる分だけ解凍するようにしましょう）

むしろ馬刺しは食べてほしい？

私は、むしろ馬刺しを食べることをお勧めします。
なぜなら、馬刺しにはたっぷりと栄養が含まれているのに低カロリーな健康食だからです。

馬肉には、体の発育に必要なタンパク質20種類、エネルギーの源であるグリコーゲンが含まれています。

他にもオメガ3、オメガ6といった必須脂肪酸が血液循環を良くしてくれるんです。
母乳は血液から作られますから、血液循環を良くすることで母乳の出もよくなります。

また、鉄分は豚肉の4倍、鶏肉の10倍も！特に妊娠中は鉄分が不足しがちなので、美味しい馬刺しで鉄分補給もできます。

さらに、馬肉は他のお肉に比べて低アレルギーなので安心です。

適切に食べれば、母体にも赤ちゃんにもメリットがいっぱいの馬刺し。
ぜひあなたの食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。