「肉食女子」なんて揶揄されることもありますが、私はお肉大好きです。肉汁あふれるジューシーなお肉ももちろん大好きなのですが、もう1つ好きなのが馬刺し。つまり生肉です。
でも、肉は火を通さないと危ないんじゃないの?よく食中毒の話とか聞くよ?そう言われればそうですね。けれど、世の中には生で食べられるお肉があるんです。では、馬刺しは食中毒にならずに食べられるのでしょうか。他の肉はどうしてダメなのでしょうか。
生で絶対に食べられない肉
絶対に生で食べてはいけない肉は、何と言っても鶏肉と豚肉でしょう。料理をする時、焼肉をする時、子供の頃に言われませんでしたか?赤い部分が、生の部分があってはいけない、よく火を通さなくてはいけないと。その通りです。鶏肉と豚肉はよく火を通してからじゃないと食べてはいけません。生のままは絶対にダメです。
理由はとても簡単。肉自体に食中毒を引き起こすウィルス・細菌・寄生虫がいる可能性が極めて高いからです。生で食べるとかなりの確率で食中毒を起こします。その程度で済めばいいですが、最悪命にかかわる場合もありますから、絶対に生で食べてはいけないのです。
もちろんレバーなどの内臓系も一緒です。必ず全て火を通す必要があります。
完全に火を通さなくても食べられる肉
鶏肉・豚肉と違って、完全に火を通さなくてもいいのが牛肉です。よく表面だけ焼かれていて中がレアになってる料理とかありますよね。牛肉は鶏肉・豚肉の様に肉そのものにはウイルス・細菌・寄生虫はいません。ところが、加工の過程で表面にそれらが付着する可能性があるのです。なので、表面をしっかり焼いて火を通して菌を殺すことで中は生でも食べられます。これは法律で義務付けられていることです。牛肉は完全に生では食べずに表面はしっかり焼きましょう、と。
ただし、レバーだけは別です。レバーはしっかりと火を通さなければ食べることが出来ません。
もう何年も前になりますが、ある焼肉店で牛肉を生で食べて食中毒が起き、死者を出すという事がありました。あれ以来、生での提供は禁止となっています。必ず火を通しましょう。
じゃぁ、馬はどうなの?
実は馬は唯一肉だろうがレバーだろうが生で食べることが出来るのです。じゃぁ、食中毒は全く無いのか、というとそうではないんです。
実は馬刺しも食中毒の可能性はあります。ただ、他の肉で起こる様な食中毒の菌とは全く違う菌が原因になります。「サルコシスティス・フェアリー」という名前の菌です。あまり聞いたことありません。それもそのはず。サルモネラ菌やO-157などと違って、体内に入っても発症しないケースもかなりあり、尚且つ重症化することがまずないんです。少なくともそのような事例は上がってきていません。なっても軽い下痢嘔吐で済み、その後重篤な状態に陥ることもありません。なので、殆ど聞かないのでしょう。
なぜ他の肉が持っているような菌がいないのかというと、馬の胃袋が1つしかないからなんです。牛の胃袋が4つあることは有名ですよね。他の動物は複数の胃袋を持つことで、菌の保菌率が高くなっています。その点、馬は1つですから菌がいないんです。また他の動物よりも体温が高いのも菌がいない要因になっています。
更に、他の肉と違ってアレルギーを起こすこともあまり無いようです。つまり、馬刺しは唯一完全に生で食べられるお肉なのです。
馬刺しは食中毒になるの?生で食べられるお肉とは まとめ
生肉スキーなみなさんにとって、馬肉は「最後の砦!」状態であることがよくわかったと思います。日本の衛生管理は徹底されていますから、馬刺しで食中毒を起こすことは限りなく0に近いと思ってもらっていいでしょう。それでも、購入して自宅で食べる時は安全管理に気をつけたほうがいいと思います。生である以上鮮度は大切ですし、管理は重要です。
けれど、基本的にはなんの憂いもなく食べられます。生産者の方々に感謝しつつ美味しい馬刺しをいただきましょう。